ドイツの大学に雇用されながらPhD留学する話〜応募方法編②〜

応募方法①の続き


2. 応募方法(続き)

2.4. 提出書類の準備

ここからは、どのような書類を準備したのかを紹介します。提出書類は募集要項に記載されているので、要項をきちんと読んで準備しましょう。先述の通り、私は3つのポスト(ドイツ2、スイス1)に応募しましたが、提出を求められた主な書類は以下になります:

  • 履歴書
  • Motivation Letter/ Cover Letter(志望動機書)
  • Writing sample
  • TOEFL/IELTSの成績証明書:具体的なスコアの指定なし
  • 推薦者の連絡先:2~3人
  • 学業成績証明書:要求があったのはドイツの1ポストのみ

それぞれの書類の準備については、Imaokaさんが以下の記事で詳細にまとめてくださっています。

注意が必要な点があるとすれば推薦状です。選考過程では、見込みのありそうな候補者の推薦者のみに推薦状提出の依頼が届くので、推薦者の先生にはあらかじめ推薦状の依頼が届くかもしれない旨を伝えておいた方が良いでしょう。

どの提出書類が重要かは実際のところよくわかりませんが、「Job型PhD課程」のポストの場合、履歴書(とりわけ研究経験)が重要になることが多いのではないかと思います。「Job型PhD課程」では、開始してすぐにプロジェクトの研究を始めます。したがって研究経験(できれば実績)がそれなりにある人や、面白い研究アイデアを持っている人など、研究プロジェクトに貢献してくれそうな人材を求めている傾向があると思います。

2.5. 選考過程

最後に私の経験から、選考の課程について簡単に書きたいと思います。私は昨年の9月~10月頃に以下3つのポストに応募し、11月〜1月頃に全てのポストから面接の案内が届き、それから数週間以内に面接を行いました。面接の過程と結果をまとめると以下になります:

  • ドイツの大学1:書類通過 → 面接(30分ほど)→ 面接+プレゼン(60分ほど) → 採用
  • ドイツの大学2:書類通過 → 面接(30分ほど)→ 不採用
  • スイスの大学:書類通過 → 面接(30分ほど)→ 面接+プレゼン(4時間ほど) → 不採用
    ※ 各ポストとも募集人数は1名

少なくとも私が受けた面接では、1回目の面接では一般的な質問(志望動機やこれまでの研究経験など)がされ、2回目の面接では自分の研究のプレゼンやその質疑応答が行われました。スイスの大学の場合だと、PhD課程の他の学生との交流などがあったために面接時間が4時間にも及びました。

面接についてあまり一般的なことはいえませんが、いくつか面接を受けた感想として、①英語でハキハキと受け答えできるコミュニケーション能力と、②自分の研究を英語でわかりやすく説明できるプレゼン力は不可欠だと感じました。こうした力は、仕事を探す上で欠かせない能力だと思うので、私も向上させていかなければと感じています。

3. おわりに

余程優秀な人は置いておいて、「Job型PhD課程」の応募は巡り合わせもとても重要に思います。自身の関心やスキルセットに合致したポストを頑張って見つけ、これまでの経験がプロジェクトに生かせることをアピールしましょう。

とはいえ各ポストとも募集人数は多くないため、良いポストを見つけるのは簡単ではないと思います。実際に私も応募時は神にもすがる思いで、太宰府天満宮で学業御守を購入しました。その結果(?)、どうにかドイツの大学で「Job型PhD課程」のポストを得ることができたので、私はこの時に購入した「学業御守」を自宅の棚に飾り、たまに手を合わせています。

面接終了後に神頼みを行った太宰府天満宮

仮に日本の大学の学部や修士課程に在籍されている読者の皆さんが、「Job型PhD課程」に関心を持っていただいたのなら、PhDをやりたいと考えている現地の大学での交換留学や修士留学を検討することをおすすめします。一度現地に来てしまえば、PhD課程向けのポストの情報が手に入りやすくなったり、大学内でコネクションができたりするからです。また研究ポストで求められるような研究経験を、留学先でのRAや修士研究、現地の大学での研究インターンな度を通して積んでおくことができるかもしれません。研究界隈は狭いことが多いので、この方法は同じ大学のポストに応募する際だけでなく、同国内の他の大学、さらには近隣国のポストに応募する場合でも有効に働く場合があると思います。


長くなってしまいましたが、応募方法についてまとめました。今回の記事をもって「Job型PhD課程」シリーズはひとまず筆を休めさせていただきます。個別のご質問などありましたら、ブログのメール等へお問い合わせいただければと思います。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。本記事が一人でも多くの方のご参考になれば幸いです。