米・英大学院への出願:フレッチャースクール等

当記事をご覧の皆様、はじめまして、川原夢果と申します。

2021年3月に京都大学法学部を卒業し、2021年9月からボストンのフレッチャー法律外交大学院にて難民政策について研究しています。

私自身、出願前には当ブログを良く訪れていたので、こうやって今本記事を執筆しているのなんだか不思議な感じがします。

さて、今回の記事ではアメリカとイギリスの大学院への出願プロセスをご紹介したいと思います。出願校以下の通りで、幸いにも全ての学校から合格通知をいただくことができました:

  • フレッチャー法律外交大学院(アメリカ)
  • コロンビア大学SIPA(アメリカ)
  • オックスフォード大学MSc in Forced Migration(イギリス)
  • LSE MSc in Immigration Policy(イギリス)
  • サセックス大学MA in Migration (イギリス)

アメリカとイギリスでは出願プロセスが少し違うのですが、本記事では両者に共通するところをご紹介します(もし需要があれば、それぞれの詳細についても別の記事で取り上げようと思います)。また、私が応募した時は2020-2021のコロナ禍真っ只中だったので、通常時とは結果通知までの期間が長かったのですが、参考にしていただけると幸いです。

トップズフィールドフェア:ニューイングランド地方でよくみられる収穫時期限定のフェアにて(著者撮影)

自己紹介

なにはともあれ、初めて当ブログに寄稿するのでもう少し自分について述べてみようと思います。

札幌出身、小・中・高と地元の公立学校で色んな人に揉まれながら、至って平凡な幼少期・青春期を送っていました。今思えば、幼い頃から様々なバックグラウンドをもつ仲間達と育った経験が、今の自身の価値観にも強く影響を及ぼしているようにも思います。趣味はスケートボードとラーメン屋めぐりで、札幌のRS改の煮干し中華そばがお気に入りです。

学部時代には国際政治学を専攻としており(といっても京大法学部には「専攻」という制度がないのでただの自称でしかないのですが…)、主に難民問題とNGOの関わりについて研究していました。2019年春には学校のKingfisher Global Leadership Programを利用し、ワシントンDC及びサンフランシスコにて難民問題についての聞き取り調査を行いました。また3年から4年にかけて1年間、フランスのパリ政治学院に留学、現地のNGOに参加しパリ北部の難民キャンプにてボランティアを行いました。これらの経験を通して、非国家主体のポテンシャルや難民統合問題の深刻さを目の当たりにしたことが、私の大学院での研究内容にも大きく影響しています。

また、出願時のデータは以下の通りです:

IELTS:L 7.5、R 9.0、W 7.0、S 7.5、Overall 8.0(1回のみ受験)

GRE:V 151、Q 166、AW3.5(1回のみ受験)

出願プロセスについて

1. 出願先決定(3年生秋〜)

出願先は早く探し始めるに越したことはありません。私は3年生の秋頃から、海外大学院に行った先輩方と連絡をとり、様々な方と繋いでいただき情報を収集しました。また、ネットにも様々なリソースがあるので利用しない手はないと思います。例えば、有名な大学ランキングサイトは出願先絞り込みの導入として使うこともできます。ただしあくまで導入であり、ランキングのみにこだわると必ず出願先選定に失敗してしまうので注意が必要です。

出願校を選ぶに当たって、私が大切にしたことは(1)カリキュラムが自分に適しているか、(2)指導を受けたい教官がいるか、(3)自身の知見を広げられる課外活動があるか、(4)多様性をもったクラス構成か、(5)人脈形成ができるのか、です。

(1)について、私の研究は非常に学際的なので、学際的かつ柔軟なカリキュラムを提供している学校にまず目をつけました。また、イギリスは1年のカリキュラムが多い一方で、アメリカは2年が多いことにも注意が必要です。1年修士はカリキュラムをスピーディーに終わらせ、その分学費も少ないのですが、やはり2年に比べて詰め込み教育・詰め込み研究になってしまうところは否めないでしょう。逆に、2年修士はじっくりと自分の研究に打ち込める一方、学費や時間というリソースが多く搾り取られるのが難点です。

(2)について、やはり自分のやりたい研究と似た、もしくは同じテーマを研究している指導教官がいる学校の方が研究を効率よく行うことができるでしょう。気になる指導教官候補を見つけたら、その先生の論文を何本か読み、メールを送ってみるのをお勧めします。意外と返信してくれますし、応募する何千人に埋もれてしまわないよう、なにかしらの形で出願先に名前を覚えてもらい、印象を残しておくことが大切だと思います。

(3)について、私は研究に加え、自身の難民政策等への理解が深められるような課外活動にも取り組みたいと考えていたため、この部分も一応チェックしていました。例えば、フレッチャー法律外交大学院にはPRAXISという人間の安全保障に特化した論文集を編集している学生団体や、Immigration Groupといった移民分野を研究している学生の集まりもあります。これらの活動を通して、様々な視点を学ぶことができるのは間違いないでしょう。

(4)について、クラスの多様性は自身の考えを深める鍵となる、と私は考えています。様々な意見に触れることで、自身の思い付かなかったようなアイディアに触れることができ、これは多様性あってこそのものだと思います。

(5)について、これは特に修士後に一度就職する方には割と大事になってくるところかと思います。これは例えば、国際機関やアメリカのシンクタンクに勤めたい時、やはりそこにアラムナイのネットワークがあれば情報収集などが非常に円滑に行えるためです。

最後に、出願先の決定について、やはり一番大切なのは「ネームバリュに惑わされない」ということです。やはり、学校が持つブランドに目がいってしまうこともありますが、これは絶対に避けるべきだと思います。学校のネームバリュに目を眩ました結果、カリキュラムと自身のやりたいことがシンクロしていなければ意味がありません。

新ワールドトレードセンター 週末旅行にて(著者撮影)

2. 出願書類準備

2.1 各種スコア

イギリス出願の際には英語スコアのみ、アメリカ出願の際には英語スコアに加えGREが必要になるかと思います。出願年の5月末までには納得のいくスコアが取れていると楽です。

英語スコアについて、TOEFLとIELTSどちらでも良い場合は私個人的にはIELTSをお勧めします。パリ政治学院出願時にTOEFL、大学院出願時にIELTSを受験したのですが、やはりパソコンにずっと向かうTOEFLよりIELTSの方がやりやすく感じました(特にスピーキング)。

GREは一言でいうととにかく難しいです。というのも、Qは満点狙う勢いで全然いいのですが、VとAWは純ジャパの私にはなかなか厳しいものがありました。Vは単語をカバーすればなんとかなるのですが、AWは自分で練習しても出来ているかがわからないため、とにかく苦戦しました。ただ、留学生はVとAWが出来ないのは当たり前で学校側もそこはあまり求めていないため、ここに時間をかけるよりは後述のSoPに時間をさいた方がいいと個人的には思います(なお、私の先輩もそのようなことをおっしゃっていました)。

2.2 推薦状

意外と侮れない推薦状。先生への依頼は出願年の夏休みまでを目処にしておくと良いです。また、自分をよく知っている先生に依頼すると、自分についてより深い内容まで書いていただくことができ、説得力がある推薦状となります。権威はある一方で自分のことを全く知らないような先生(全く関わったことのない学長など)には依頼しないことをお勧めします。極めて一般的なことをサラッとしか書いていない推薦状になってしまい、自分の良さが出願先にうまく伝わらない可能性があるからです。

ちなみに私は、イギリスの大学院には京大の指導教官とパリ政治学院時代お世話になった先生に推薦状を依頼し、アメリカの大学院にはこれに加え、難民系インターンでお世話になった上司に書いてもらいました。

また、推薦状を依頼した後は定期的に先生に自らリマインドをしましょう。私はここの意思疎通がうまくいかず、JASSOへの2枚の推薦状のうち1枚が間に合いませんでした涙

2.3. 履歴書

履歴書には、学歴、職歴、研究歴などを記載するのですが、スペースが限られているのもあり、自身が勉強したいことと特に関係のあるものに厳選して掲載するようにしましょう。また関係のある事柄の中で、自身の自分では大したことはないと思っている事でも他の人からしたら素晴らしい経歴であることもよくあります。決して自身の経歴を過小評価せず、魅せるところは魅せる履歴書にしましょう。そのためにも、いろんな人に履歴書を見てもらい、フィードバックをもらうのが非常に有効です。

2.4. Statement of Purpose(SoP)

一番重要な所謂志望動機書です。いずれかはちゃんとSoPについて詳しく説明した記事を立てたいと考えているのですが、とりあえずここでも触れておきます。

SoPの構成・内容は人によって様々なのですが、私が個人的に大事にしたことは「そのSoPを読んだ人が、私のその大学院でのキャンパス生活を想像できるかどうか」です。アドミッション側も、その大学院で研究しているあなたの姿を想像できなければなかなか入学許可証を出すのは難しいでしょう。

それでは、そのような想像を掻き立てるSoPを書くためにはなにが必要なのか、やはり私は「できるだけ詳しく書くこと」が有効だと考えています。例えば私は自身のSoPを1. どうしてその研究をしたいのか、2. どのように研究を行うのか、3. どうしてその大学院なのか、4. 将来について、という4部構成にして、その3部目に指導教官についてや、講義、課外活動等を具体名をあげて説明し、いかにその大学院が自分の研究や将来のキャリアにつながっていくのかを猛アピールしました。また、他の人からフィードバックをもらうことも非常に重要です。私はネイティブの友人や文法などのフィードバックをもらい、移民学の教授から内容のフィードバックをもらっていました。彼らのサポートなしにはSoPは書けなかったので、感謝しかありません。

3. 出願…あとは待つのみ!

書類が揃えば、あとは出願です(イギリスの大学院は英語のスコアなどが揃っていなくても応募可能なとこがあるので、ぜひ確認してみてください)。アメリカは基本的に締め切り制度を用いているのですが、イギリスは特に締め切りなのがないローリング制度を用いています。ただ、ローリング制度だからといってギリギリまで出願しなくてもいい、というわけではなく、もちろん早く出願すればするほど空き枠がある状態なので有利になります。目安として、11月ごろにはイギリスの大学院にも出願を済ませてしまうことをお勧めします。また、アメリカの大学院にはアーリー・アクションという制度があり、これは正規の締切日よりさらに早いアーリー・アクション用の締切日までに出願を済ませることによって、年が明ける前に結果を知ることができる、というものです。また、アーリー・アクションを利用した方が合格可能性が上がる、という噂もあるので、ぜひチェックしてみてください。

4. 最後に

やはり海外大学院受験は、正直かなり孤独な戦いになりがちです。また、日本語の情報もあまり多くなく、さらにエージェントに頼むと何十万単位で費用がかかってしまい、これらが原因で海外大学院への進学を諦めてしまう方も多いのではないでしょうか(私も、何度挫折しかけたことか…)。ただその分、合格した時の嬉しさは半端ではないですし、チャレンジする価値は必ずあると思います。また。海外大学院にはたくさんの可能性が眠っており、私自身こちらでの生活を始めたばかりですが本当に来て良かったと早くも実感しています。

最後に、もし海外大学院進学を目指している方で何か分からないこと等があれば、是非Facebookで連絡していただければと思います!

Facebook:

https://www.facebook.com/yumeka.kawahara.790/

最後まで読んできただき、ありがとうございました!

タイムズスクエア 週末旅行にて(著者撮影)

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