英語圏留学に必要な単語力②

前回の英語圏留学に必要な単語力①はこちらからご覧いただけます。

4.単語の質の強化

 2.と3.で「単語の量」について扱いましたが、ここでは「単語の質」を扱います。ここでいう「単語の質」とは、

「意味領域(意味の幅)」

「collocation(組み合わせ)」

「formal/ informalの度合い」

「tone(語調)」

の4つで、これらを意識しながら単語力を強化する事が大事です。

4.1 意味領域(意味の幅)

 まず、単語には意味領域(意味の幅)というものがあり、これを意識する事が大事です。例えば、「主張する」を意味する argueと claimは、意味領域が被っているところと、被っていないところがあります。argue には「理由を挙げて主張する」という意味のがある一方で、claim には「主張内容の真偽が定かではないが主張する」という意味があります。つまり、どちらも「主張するという行為」の意味を含みますが、「その主張内容に根拠があるかどうか」という点で異なります。他にも、「考える」と訳されるpresume, assume, thinkもそれぞれ意味の幅が異なります。これらの違いに気をつけると、リーディングの際に内容を明確に理解できるだけでなく、ライティングの際にも読み手に誤解を与えずにすみます。

 

4.2 collocation(組み合わせ)

 さらに、英単語にはcollocationがあります。collocationは、「二つ以上の単語の結合がある程度固定化しているもの」のことです。組み合わせの様なものです。例えば、mitigatingという単語は、ほとんどがmitigating circumstances やmitigating factorsという形で出現します(ちなみにmitigating circumstancesはレポート提出が遅れる時に使う、とても大事な単語です)。他にも、adjournは adjourned the meeting やadjourn a trial という纏まりで出現します。このようなcollocationがわかると、書くバリエーションが増えますし、場面・話題の推測(新聞の見出しでadjournという単語が出てきただけで、会議か法廷のことについて話しているのではと推測)ができます。

4.3 formal / informalの度合い

 また、単語にはformalとinformalの度合い(英語ではregisterと呼ぶらしい)があります。どういう場面で、誰に向かって、どのように話すか/書くかで使う単語(あるいはcollocation)のformalとinformalの度合いは変わります。使う場面が、日常会話なのか、アカデミックな文章・議論中なのか、公的な記録なのか、新聞記事内なのか、文学作品中なのか等で変わる事があります。例えば、「警察はその武器取引について調査中」は、

The police are investigating into the arms deal.(neutral)

The cops are trying to dig out info about the arms deal.(informal)

The police are conducting an investigation into the arms deal. (formal)

Police to probe arms deal. (neutral, journalistic)

The arms deal may be subject to police investigation. (formal, legal and official)

とregisterごとに異なる単語/collocationを使います(ただ、必ずしもregister毎にきっちり分かれているわけではないです)。

4.4 tone(語調)

 さらに、単語にはtone(語調)があります。単語が持つニュアンスが褒めているのか(appreciative) 、貶しているのか(derogatory)、比喩的なのか(figurative)、婉曲的なのか(euphemism)、おどけているのか(jocular)、ということです。例えば、同じ「太っている」でも、fatは貶しています(derogatory)が、plumpは褒めており(appreciative)、stoutやbigは婉曲的(euphemism)な表現です。

 以上が「単語の質」についての説明です考えている事を正確に発信し、誤解を招かない為にも「単語の質」を意識しながら単語力を強化する事が大事だと思います。(とはいえ、これらの「単語の質」を使いこすのは大変難しいと思うので、折り合いを付けながら、自分なりの工夫をしていくのが現実的かと思います。)

 

5.どうやって単語力を増やすの?

 では、どうやって単語力を増やすのか。人によって戦略は異なると思いますが、基本的な原則はあると思っています。以下のような感じになります。

  1. 耳で聞きながら声に出すこと(できれば正確な発音ができることが望ましい。耳で覚えた方が定着しやすい。)

2. 英英辞典を使うこと(意味領域・語感に敏感になれる)。なぜ英英辞典が良いかというと、(残念ながら)日英辞典では大事なニュアンスが抜け落ちてしまっている場合があるからです。例えば、日本語の辞書では「be anxious to do」「be eager to do」は、どちらも単に「〜を切望している」と訳されます。しかし、英英辞典でanxiousを見ると、”wanting something very much, typically with a feeling of unease” とあり、日英辞典で「心配や不安から」というニュアンスが抜けてしまっている事がわかります。このようなケースがあるため、英英辞典を主役にして、英日辞典は脇役として使うことをお勧めします。

3. 語源辞典を使うこと(定着に役立つ。例えば、pseudonym -> pseudo+nymと分けて、それぞれ関連語彙を調べると、pseudonymという単語が覚えやすい。結構意外なもの同士がくっついて面白いです。「南太平洋のMelanesiaとmelancholy」や「dormant volcano と dormitory」の語源を調べたりすると面白いです。)

4. フレーズ・コロケーションで覚える(書くバリエーションが増える)

5. 英語に触れる絶対量を増やす

です。

また、私自身が実際に使ったのは、以下のものです。

  • 単語アプリiKnow! 。パソコンとスマホ両方でできて、効率的に単語が覚えられます。オックスフォードに行った友達にオススメされました。個人的にも、すごくオススメです。お試しも5回できるので、ぜひ試して見てください。
  • 英英辞典(電子辞書)
  • Online Etymology Dictionary 。語源辞典。
  • 『情報発信型英語10000語レベルスーパーボキャブラリービルディング』。付属のCDを使えば、音でコロケーションごと覚えられて効率的です。
  • 『情報発信型英語スーパーレベルライティング』。かなり参考になります。
  • SkeLL collocationを調べるのに便利。

以上です。参考になれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。

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